西寺郷太さんインタビューはこちら マイケル・ジャクソン THIS IS IT
THIS IS IT
MJ伝説ここを見る!MJスペシャリストが語る 『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
パパイヤ鈴木 インタビュー

Profile

1966年6月29日生まれ、東京都出身。ダンサー、振り付け師、タレント、俳優。ロッテガム「Fit’s」などのCMの振り付けも話題に。TBS「ランク王国」太っている人気タレント第2位に輝くが、最近ダイエットに成功。ことし1月には、パパイヤ式ダイエットの極意を書いた『デブでした。』(ランダムハウス講談社 刊)を出版した。

パパイヤ鈴木
振付師、そして自らもダンサーとして活躍中のパパイヤ鈴木。マイケル・ジャクソンは、彼にとって当然のことながら憧れでありリスペクトする存在だ。そのダンスパフォーマンスだけでも世界を魅了してきたマイケル。パパイヤ鈴木がダンサーとしての視点から「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」を語る。

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」を観た感想は。

「あれを見て、すごくマイケルの株が上がったなという感じがしたんですよね。マイケルってキャリアの後半にあまりいいイメージがなかったですよね。僕も、『スリラー』で大成功してた頃に引退しとけばよかったのに、なんて思った事もありました。でも、あの映画を見て、マイケルはやっぱり素敵だなぁって。ショーに懸ける思いを目の当たりにして、いいなぁと思いましたね。

僕的には実際のコンサート以上にこの映画の方が感動するんじゃないかと思っています。ステージを作っているところなんて中々見られないじゃないですか。僕が振り付け師だからこういう見方になるのかもしれませんが、曲がかかってマイケルが踊っているシーンよりも、マイケルが演出家としてステージを作っているシーンの方が面白かったです。どうやって作っているのか、元々すごく興味がありましたし。リハーサル風景やメイキングシーンをとてもうまく見せる、よくできた映画ですね」

マイケル・ジャクソンの作品の中で好きな曲は。

「初めて聴いたのがアルバム『スリラー』だったので、どうしても初期の作品の方が好きです。マイケルの曲がいいのは、ジャンルがないところなんですよ。ある時はロックだったり、ある時はポップスだったり、ジャズだったり。どれを歌ってもマイケル流になる。だから、“マイケル”がジャンルなんですよね。

僕が一番好きなのは『スリラー』のショートフィルム。振り付けのマイケル・ピータースがすごい! 本来は曲に合わせて振り付けがあるんですけど、『スリラー』の場合は、踊りに合わせて曲を作ったんじゃないかってぐらいピッタリでしょう。さらに、物語としても面白かった。断片的ですが、“THIS IS IT”で使われた『スリラー』の映像も良かった。3D映像で流す予定だったって話を聞いて、さらに見たいなぁと思いました。そのほかでは、『スムーズ・クリミナル』の振り付けもいいですね。ダンス系ではなくバラードとしては『ヒール・ザ・ワールド』も好きですよ」

「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」の中で、マイケルの意外だった言動は。

「マイケルは、意外と人の言う事を聞くんだなぁと(笑)。とにかくビッグスターっていうイメージがあるけど、実はすごく謙虚で。舞台監督の言う事もきちんと聞いていたので驚きました。舞台監督のケニー・オルテガは“居ざま”がよかったですね。マイケルとスタッフのやり取りを見ていて思ったのは、マイケルは別に歌やダンスをしていなくても人を惹きつける。静かに話しているだけでも、やっぱり魅力的な人なんだなぁって思いました」

この映画の中で印象に残っている場面は。

「好きなシーンはみんなが輪になって語るシーン。あそこでみんなで和を固めていくっていうかね、気分を上げていく感じはすごくいいなぁと思いました。 あともうひとつ、(「ヒューマン・ネイチャー」のシーンなどでたびたび見せる)マイケルが手を下から前にバッと飛び出させるアンダースローのような動きが妙に気になりましたね、あれは何なんだろうなぁって(笑)」

パパイヤ鈴木

映画の一番のオススメは。

「演出ですね。舞台を作るにあたっての演出家マイケル・ジャクソンが一番のおすすめです。彼の頭の中にはコンサートホールがあって自分がいて、ダンサーがいて、バンドのメンバーがいて、スタッフがいて、観客がいる完成図が完璧にあるんですよ。そのビジョンは細分化されていて、照明はこう、音はこう、(曲のスタートやリスタートの)きっかけはこう、それで観客はこうなる…っていうのが見えているんです。
映画の中でも『曲は僕のキューで』とスタッフに言うシーンがあったりして、タイミングもちゃんと分かってる。僕も映画を見ていて『そうそう、マイケルがキューを出したタイミングの方がいい!』と感じるんですよ。他のみんなはちょっと焦り過ぎなので(笑)。ここで照明が点いたら観客がどういう反応をするかとか、観客の盛り上がりがピークに到達した時に自分が登場するとか、曲の中で動きをストップして、少し観客をじらせて感情をあおるといった事が、確実にマイケルの頭の中のビジョンにある。そのビジョンをどうやったらスタッフにうまく伝えられるか考えながらやり取りしている感じが、たまらなくいいですね。
舞台にマイケルが居て、クオリティの高いダンサーや映像とシンクロする、その完成した状態をコンサートでやっぱり見たかったなぁ」

あなたにとってマイケル・ジャクソンとは。

「ひとことで言うと常識をくつがえした人。元々は、歌手の人をよりよく見せるためにバックダンサーがいた。もちろんバックダンサーはプロだから踊りはうまい。歌手の人はバックダンサーほどうまくないけど、ある程度ダンスの勉強をして、何とかみんなで同じような動きをする。そういうパターンが元々多かった。ただマイケルの場合は違う、バックダンサーじゃなくてマイケルの動きを見ちゃう。おそらくダンサーの中には技術的にマイケルよりうまい人もいるんでしょうけど、なんかマイケルのほうを見ちゃう。そこが凄いですよね。彼はダンスも音楽もジャンルレス。何を踊ってもマイケルっぽいあの感じになる。ダンスも歌もあれだけうまくて、子どもの頃から活躍している人はいないので、非現実的な人だなぁって思いますね。

僕が一番最初にマイケルを見たのは『オフ・ザ・ウォール』の頃に日本で流れたスクーターのCMなんです。詳しくは覚えていないけど、なんか1人の黒人の人がブワーッと出てきて、華麗に踊っていたんですね。それを見て、子どもながらに『アッ、この人売れる!』って思ったんですよ。そしたら、その時点で既に大スターでした…(笑)」



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