ストレスを抱える女性へ|良質な「睡眠」の整え方
公開日:2026年3月12日
仕事や家事、人間関係などでストレスが溜まった状態が続くと、夜になっても神経が高ぶり、「なかなか寝付けない……」と悩むことはありませんか。
特に更年期はホルモンバランスの変化が重なり、心身が不安定になりやすい時期です。
眠れない夜が続くと疲労の蓄積や集中力の低下を招き、さらにストレスが増すという悪循環に陥ることもあります。
本記事では、ストレスと向き合いながら睡眠を整える方法を解説します。
「ストレスと睡眠」の悪循環
ストレスを受けると、体内ではコルチゾールというホルモンが分泌されます*1。
本来は朝に分泌量が増え、体を活動モードへと切り替えるためのホルモンです。
ところが強いストレスがかかり続けると、夜間になってもコルチゾールの分泌量が高い状態が続くことがあります。
その影響で副交感神経の働きが弱まり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりといった睡眠トラブルを引き起こすことがあるのです*1。
睡眠不足が続けば、当然心身の回復は追いつきません。そうすると、イライラ・不安感が強まり、さらなるストレスを招きます。
これが、ストレスと不眠の悪循環です。
さらに更年期では、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が乱れやすくなります。
体温調節がうまくいかずに目が覚めることもあれば、気分の落ち込みで寝つけなくなることも*2。
こうしたホルモンの変化が、悪循環を後押ししてしまうのです。
眠る前のリラックス習慣
【マインドフルネス瞑想と呼吸法】
就寝前の過ごし方を意識的に整えることは、睡眠改善への第一歩です。
夜の時間を上手に使うことで、心と体をゆるやかに「休むモード」へと導きやすくなります。
マインドフルネス瞑想とは、今この瞬間の感覚に意識を向ける方法です。
ベッドに横になり、自分の呼吸に注意を向けてみましょう。
吸う息と吐く息の感覚に集中するだけでかまいません。
途中で雑念が浮かんでも、再び意識を呼吸へ戻す。
その繰り返しが、神経の緊張をやわらげます。
具体的な呼吸法として「478呼吸」を取り入れるのもおすすめです。
4秒かけて鼻から吸い、7秒息を止め、8秒かけてゆっくり吐き出す。
これを数回繰り返すことで、副交感神経が優位になりやすくなります。
軽いストレッチやヨガも、就寝前のリラックス効果が期待できます。
特に股関節まわりをほぐす動きは血流を促し、体のこわばりをゆるめてくれます。
心地よさを感じる範囲で、毎日続けることが大切です。
良質な睡眠のためのルーティン見直し
睡眠の質は、日中の過ごし方の影響も受けます。
1. 生活リズムと運動
まず意識したいのは、就寝と起床の時刻をできるだけ一定に保つことです。
体内時計が整うと、自然な眠気が訪れやすくなります。
また、日中に軽く体を動かすことも、入眠の助けになります。
適度な疲労は自然な眠気につながりますが、激しい運動は交感神経を刺激するため、運動は就寝の3時間前までに終えるのが望ましいでしょう。
2. 睡眠をサポートする「食」の工夫
夕食は就寝の3時間前までに済ませるのが理想です。
消化活動が落ち着くことで、体はゆるやかに休息モードへ移行していきます。
1日の食事に、睡眠に関わる成分を意識的に取り入れることで、眠りやすい体づくりを叶えます。
-
トリプトファン
バナナや大豆製品、乳製品に含まれるアミノ酸です。 日中は心を安定させるセロトニンとして働き、夜になると自然な眠りを促すメラトニンへと変わります。 メラトニンへ変換されるまでに時間がかかるため、朝食のタイミングで摂るのが効果的です。 -
GABA
発芽玄米やトマト、キムチなどに含まれるアミノ酸の一種です。 神経の興奮を抑える働きがあり、夕食に取り入れることで、ゆるやかに休息モードへ移行していきます。 -
テアニン
緑茶に多く含まれ、心身を落ち着かせる作用があるといわれています。 夕方以降の休息タイムにおすすめですが、夜に飲む場合はカフェインの摂取に注意が必要です。
3. 寝室環境の見直し
寝室環境も、良質な睡眠には欠かせません。
室温は季節に合わせて調整し、目安として夏は25〜26℃くらい、冬は20〜22℃くらいに保つと、快適に眠りにつきやすくなります。
間接照明を活用すると、穏やかな雰囲気をつくりやすくなります。
また、就寝前1時間はスマートフォンの使用を控えることも大切です。
画面から発せられるブルーライトは、脳の交感神経を刺激するだけでなく、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑えてしまいます。
脳が「まだ昼間だ」と錯覚して眠気を遠ざけてしまうため、寝室にはスマホを持ち込まないなど、目と脳を休ませる工夫をしてみましょう。
小さな習慣の積み重ねが、眠りの質を少しずつ底上げしていきます。 できることから一つずつ、生活習慣を見直してみましょう。
執筆者
立岩 奈緒
看護師・医療コラムライター
看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
読者の皆さまが抱える悩みや不安に寄り添い、少しでもお役に立てる情報をお届けできれば幸いです。
関連サービス
オンライン相談
よりそって話を聞いてくれる
婦人科の先生と出会えます
産婦人科専門医/医学博士
京都大学医学部卒業後、東京大学大学院にて医学博士号を取得。
「産婦人科を受診するハードルを下げたい」という思いから、2024年渋谷にクリニックを開業。 双子を含む4人の子どもを育てながら、テレビやネットニュースなど各種メディアにもコメンテーターとして出演している。
著書に『シン・働き方 ~女性活躍の処方箋~』があり、 SNS総フォロワー数3万人の「医療インフルエンサー」としても情報発信を続けている。
- J:COM トップ
- サービス紹介
- 女性の健康相談
- 女性の健康相談のお役立ちコラム
- ストレスを抱える女性へ|良質な「睡眠」の整え方
