40代・50代「エイジング」を意識したヘアケア
公開日:2025年12月1日
最近、鏡を見るたびに髪のボリュームが気になったり、以前よりパサつきを感じたりしていませんか?
40代・50代になると、更年期の影響もあって髪質の変化を実感する方が増えてきます。
「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまう前に、毎日のケアを少し見直すだけで、髪の状態は変わってくるかもしれません。 今回はエイジングによる髪の変化と、今日から取り入れられるヘアケアについてお伝えします。
更年期女性が「髪の老化」を
実感しやすい理由
更年期を迎えると、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が不安定になりやすくなります*1。 このエストロゲンには、髪の成長を促したり、ハリやツヤを保ったりする働きがあります。そのため、分泌量が減ると髪が細くなったり、抜け毛が増えたりしやすくなるのです。
さらに、加齢によって頭皮の血行が悪くなると、髪を作る毛根に十分な栄養が届きにくくなります。その結果、髪が育ちにくくなったり、白髪が増えたりすることにつながります。
加えて、更年期特有のホットフラッシュによる汗や睡眠不足なども、頭皮の環境を悪化させる原因に。 こうした複数の要因が重なることで、40〜50代の女性は髪の変化を感じやすくなるのです。
今日からできる!簡単エイジングヘアケア
エイジングヘアケアというと難しく感じるかもしれませんが、実は毎日のちょっとした工夫で変化を感じられることがあります。
まず、シャンプーは指の腹を使って頭皮をやさしくマッサージするように洗いましょう。
爪を立てると頭皮を傷つけてしまうため、円を描くように揉みほぐすのがポイントです。
すすぎは洗う時間の倍くらいかけて、しっかり泡を落とすことも大切です。熱すぎるお湯は皮脂を洗い流してしまい、頭皮トラブルの原因になるため、38度くらいのぬるめのお湯を使いましょう。
ドライヤーをかける前には、タオルで髪を挟むようにして水分を吸い取りましょう。
ゴシゴシこすると髪が傷んでしまいます。
その後、洗い流さないトリートメントを毛先中心につけると、ドライヤーの熱ダメージから髪を守ることができます。
ドライヤーは髪から20センチほど離して、根元から毛先に向かって風を当てるのがポイントです。
完全に乾かすことで、キューティクル(髪の表面を覆ううろこ状の組織)が閉じて、ツヤのある髪に仕上がります。
また、紫外線は髪の毛や頭皮にダメージを与えます。外出時は髪用の日焼け止めを使ったり、日傘や帽子で物理的にガードしたりしましょう。
体の内側から改善
【食事・睡眠・運動・ストレス】
髪は体の一部なので、外側からのケアだけでなく、内側からのアプローチも欠かせません*2。生活習慣を見直すことで、髪だけでなく更年期症状全体の改善につながることもあります。
食事
髪の主成分はタンパク質。髪の健康を維持するためには、肉・魚・大豆製品などをバランスよく摂りましょう。 特に大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンに似た働きをするといわれています*3。減少した女性ホルモンの働きを補うことで、髪のハリやツヤを保つ効果が期待できます。
また、海藻類に含まれるミネラルや、緑黄色野菜のビタミン類も髪の健康をサポートします。 ナッツ類に多く含まれる亜鉛も、髪の成長に関わる栄養素のひとつです。
睡眠
髪の成長や修復に必要な成長ホルモンが寝ている間に分泌されるため、睡眠は髪にとって不可欠なものです。
更年期になると寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりすることも増えますが、できるだけ質の良い睡眠を心がけましょう。 就寝の1〜2時間前にぬるめのお風呂に入ったり、寝る前のスマホを控えたりすることで、眠りの質が上がることがあります。
運動
適度な運動は血行を促進し、頭皮への栄養供給を助けて、髪の毛の成長をサポートすることにつながります。
激しい運動でなくても、ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられるもので構いません。 1日20〜30分程度、体を動かす習慣をつけることで、自律神経が整い、更年期の症状全般がやわらぐこともあります。
ストレスケア
ストレスは血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、髪が細くなったり、抜け毛が増えたり、さらには円形脱毛症につながったりと、さまざまなトラブルにつながるおそれがあります。
更年期は心身ともに変化が大きい時期なので、自分なりのリラックス方法を見つけておくと安心です。 深呼吸をする、好きな音楽を聴く、趣味の時間を作るなど、自分を労わる時間を意識的に持つようにしましょう。
髪の悩みは人それぞれですが、焦らず自分のペースでケアを続けていくことが大切です。 更年期だからと諦めず、できることから始めてみましょう。
執筆者
立岩 奈緒
看護師・医療コラムライター
看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
読者の皆さまが抱える悩みや不安に寄り添い、少しでもお役に立てる情報をお届けできれば幸いです。
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