PMSで食欲が止まらない…生理前・生理中におすすめの食事と栄養

公開日:2025年9月11日

生理前や生理中は、イライラしやすくなったり、お腹が痛くなったりと心も体もデリケートになりやすい時期です。そんなときこそ、無理をせず、自分自身をやさしくいたわってあげましょう。

そこで意識してほしいのが、「栄養バランスのとれた食事」です。

今回は、生理前や生理中に意識したい栄養素や、取り入れたい食べ物・飲み物についてまとめました。

1. 生理前・生理中の体で起こること

女性の体には、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つのホルモンが存在します。これらの分泌量が生理周期にあわせて変化し、心身に影響を与えるのです。

症状は人それぞれですが、一般的に生理前にはPMS(月経前症候群)として、気分の落ち込みや頭痛などの不調が起こりやすく、生理中にも腹痛や吐き気、イライラなどの症状が現れることがあります。

こうした不調の予防には、栄養バランスを整えることがポイントになります。

2. 生理前・生理中に意識したい栄養素は?

生理前後に感じやすい心や体の不調は、ホルモンバランスの変化が大きく関係しています。そんな時期に意識して摂りたい栄養素をご紹介します。

  • マグネシウム
    イライラや頭痛、下腹部の痛みがつらいときに心身を落ち着けてくれる栄養素です。神経の働きを整えることで、気分の安定にもつながるとされています。
  • 鉄分
    生理による出血で不足しやすく、貧血やだるさ、冷え、生理痛の悪化の原因にもなります。吸収を高めるには、ビタミンCを含む食材と一緒に摂るのがおすすめです。
  • タンパク質
    筋肉や血液、ホルモン、酵素などの材料になる大切な栄養素。不足すると代謝が低下し、体が冷えやすくなります。特に生理中は体温が下がりやすいため、しっかり補いましょう。
  • イソフラボン
    大豆製品に多く含まれ、女性ホルモンに似た働きをすることで知られています。ホルモンバランスを整える効果が期待され、生理痛や月経不順の緩和にも役立ちます。

3. 生理前・生理中におすすめの食べ物3選

  • ナッツ類
    ナッツ類(とりわけアーモンド、クルミ)にはマグネシウム、鉄分、タンパク質に加え、血行を促進し生理痛を和らげるビタミンEやオメガ3脂肪酸も豊富に含まれています。生理中に小腹が空いて暴食しがちな時にも、適量で間食としておすすめです。
  • 大豆製品(納豆・豆腐など)
    マグネシウムや鉄分に加えて、大豆イソフラボンも含まれており、ホルモンバランスが整うことで精神的な不調も緩和されると言われています。
  • ほうれん草
    鉄分が豊富で、その吸収を助けるビタミンCも豊富に含まれています。さらに、体内の塩分を排出し、むくみを軽減するカリウムも含まれているため、むくみやすい生理中にぴったりです。

4. おすすめの飲み物3選

  • ハーブティー
    カフェインは血管を収縮させる作用があるため、生理中にコーヒーはおすすめできません。そこでおすすめなのが、リラックス効果が期待できるハーブティーです。頭痛や生理痛の緩和に期待できるカモミールティーやホルモンバランスを整えてくれるラズベリーリーフやローズヒップなどの種類がおすすめです。
  • ココア
    血管を広げる作用のあるカカオポリフェノールが含まれているココアは飲むと、冷えやむくみを抑える効果が期待できます。甘いものを欲する生理期にもバッチリです。
  • ホット豆乳
    女性ホルモンの一つ「エストロゲン」と似た働きをする「イソフラボン」が含まれている豆乳もおすすめ。生理中に飲むと生理痛の緩和が期待できるそう。

5. 心や体がつらいときは婦人科へ

生理前や生理中は、栄養バランスをあまり気にせず、つい過食気味になってしまったり、油っこいものや甘いものが無性に食べたくなったりするもの。そんな時は「少しぐらいなら」と自分を責めずに受け入れることも大切です。

ただ、日常生活に支障が出るほど不調が続くようであれば、無理をせずに医師に相談してみてくださいね。ホルモンバランスを整える治療や、体質に合わせたケアの選択肢など、専門的なサポートで改善する場合もあります。

まとめ

生理前・生理中の食欲の増減は、ホルモンの変化による自然な反応です。食事内容を少し意識することで、体も心も整いやすくなります。無理せず、自分のリズムに合わせたケアを見つけていきましょう。つらいときはひとりで抱え込まず、医師に相談しましょう。

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