イライラの原因はココにあった!生理前後のホルモンバランスの影響とは?

公開日:2025年8月4日

生理前・生理中にイライラが強くなり、家族やパートナーに八つ当たりしてしまうこと、ありませんか?
そんな自分に対して「どうして生理のたびにこんなにイライラしてしまうのだろう?」と悩んでいる方も多いはず。今回は、生理前や生理中に起こるイライラの原因と、それを和らげる方法についてお話しします。

イライラの原因は?
生理前と生理中それぞれの違いとは?

生理前や生理中はホルモンバランスが大きく変動し、それが心身にさまざまな影響を与えます。イライラもその一つです。この章では、生理前と生理中のイライラの原因をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

生理前のイライラ(PMS)

生理前、特に生理の3日〜10日前(黄体期)に現れるイライラは、「PMS(生理前症候群)」によるものです。

この時期、排卵後に分泌量が増える「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の影響でホルモンが大きく変動します。体が妊娠に備えるため、精神的にも不安定になりがちです。

実際、排卵を迎える女性の約7割〜8割が、何らかのPMSの症状を経験しています。

◆PMSの主な症状

  • 心の不調:イライラ、気分の落ち込み、涙もろくなる
  • 体の不調:食欲の増加、胸やお腹の張り、むくみなど

これらの症状には個人差があり、気候や気温、仕事の疲れ、生活環境などが影響することもあります。また、ストレスが加わると症状が悪化することもあります。

生理中のイライラ

思春期にホルモンバランスが急激に変動することで感情が不安定になり、イライラすることがありますよね。これと似たことが女性の月経周期にも起こります。

思春期と同様に、女性は月経周期の中で エストロゲン や プロゲステロン といったホルモンの分泌量が変動します。この変動がイライラや精神的な不調を引き起こす原因となるのです。

生理前・生理中のイライラを抑えるには?

生理前や生理中のイライラを抑えるためには、いくつかの生活習慣を見直すことが大切です。基本的には、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、生活リズムを安定させることが、イライラを軽減するための第一歩です。

1. 食事にミネラルを意識して摂取する

生理前や生理中にイライラが強くなる原因の一つに、幸福感をもたらす「セロトニン」や気持ちを安定させる「GABA」といった神経伝達物質の分泌不足があります。これらの物質の分泌を促すためには、栄養バランスを考えた食事が大切です。特に、カルシウムやマグネシウムが重要です。カルシウムは精神を落ち着ける作用があり、マグネシウムは筋肉のリラックス作用を助けるため、PMSの症状緩和に役立ちます。

  • カルシウム:乳製品(チーズ、ヨーグルト、牛乳など)や小魚
  • マグネシウム:海藻類(わかめ、あおのり)やナッツ類

2. 生理前・生理中はカフェインを控える

生理前や生理中にコーヒーやお茶を飲むことが多いかもしれませんが、カフェインは交感神経を刺激し、血管を収縮させるため、PMSの症状を悪化させることがあります。カフェインを過剰に摂取しないように心掛けることが大切です。代わりに、デカフェやノンカフェインのコーヒー、または香り豊かなハーブティーを選ぶことで、リラックス効果を得られます。

3. 運動不足を解消し、イライラを軽減する

生理前や生理中は、だるさや腹痛で運動が億劫になりがちですが、適度な運動は心身をリフレッシュさせ、ストレスを発散する助けになります。ウォーキングやストレッチなど、軽い運動から始めてみましょう。無理なく体を動かすことで、イライラを軽減することができます。

4. 余裕を持ったスケジュール管理でリラックスする

生理前は、無理なスケジュールで過ごすとさらにストレスがたまり、イライラが増すことがあります。1日の中でリラックスできる時間を意識的に作り、余裕を持って過ごすことが大切です。リラックスする時間を確保し、無理なく過ごすよう心がけましょう。

もしも辛いイライラが続いたら
「婦人科に相談」することも大切

もしも生理前後の精神的・肉体的な不調が辛いと感じたら、婦人科で相談することもひとつの方法です。「生理のイライラくらいで婦人科に行っていいの?」と迷うこともあるかもしれませんが、婦人科は女性特有の問題に対応し、メンタル面のサポートもしてくれます。漢方薬や低容量ピルの処方、症状に合った対処法を提案してくれることがありますので、一度相談してみましょう。

  • 漢方薬:体内の気・血・水のバランスを調整し、ホルモンバランスを改善することでPMSのイライラや不安を軽減します。例えば、加味逍遥散はストレスを和らげ、血行を促進し、精神的な安定をもたらします。
  • 低容量ピル:エストロゲンとプロゲステロンを人工的に調整することでホルモンの乱れを抑え、月経周期による気分の変動を安定させます。

まとめ

生理中のイライラは、ホルモンバランスの乱れや身体的な不調が主な原因と考えられています。イライラを軽減するためには、食事、運動、生活リズムを整えることが大切です。今日紹介した方法を少しずつ試し、改善を感じたら続けてみてください。もし辛いと感じたら、婦人科での相談も一つの方法です。自分に合った対処法を見つけて、心地よい日常を取り戻しましょう。

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