更年期は終わったら楽になる!終わりのサインは?
公開日:2025年11月17日
更年期に入ると、汗やほてり、気分の浮き沈みなど、心と体の不調に悩まされる方が少なくありません。「このつらさはいつまで続くの?」と、先の見えない不安を抱えることもあるでしょう。
しかし、更年期には必ず終わりがあり、少しずつ心身のバランスが整っていきます。本記事では、更年期のピークや終わりのサインについて、わかりやすく解説します。更年期症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
更年期のピーク&終わりはいつ?
更年期の症状は心身にさまざまな不調をもたらすため、「このつらさはいつまで続くのだろう…」と不安になることもあるかもしれません。しかし、こうした変化は一時的なもので、やがて落ち着いていきます。
更年期とは閉経前後の約10年間を指し、女性ホルモンのバランスが大きく変動する期間です*1 *2。エストロゲンの急激な減少によって自律神経が乱れ、心と体にさまざまな不調があらわれます。
一般的には50歳前後で閉経を迎え、その前後の数年が「ピーク」といわれています*1 *2 *3。ホットフラッシュ(ほてりやのぼせ)、発汗、イライラ、動悸、不眠といった更年期症状が強く出やすい時期です。
閉経から約5年が経つと、ホルモンの変動が穏やかになり、体調も落ち着いてくることが多いと言われています*4。
ただし、更年期症状が始まる時期や、続く年数には個人差があり、明確な「終わり」はありません。40代後半から症状が出はじめて軽く済む方もいれば、50代半ばまで長引くことも。なかには、閉経後かなりの時間が経ってようやく「体調が落ち着いてきた」と感じる方もいるようです。
更年期の終わりのサインを知るには
更年期の終わりが近づくと、少しずつ心や体の変化がやわらいでいくのを感じるようになります。「もうすぐ抜けるのかな」と気づけるサインがあると、気持ちにもゆとりが生まれるでしょう。
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、閉経に向かって大きく減少し、自律神経のバランスにも影響を与えます。この変化によって、ほてりや汗、不安感、イライラなどさまざまな症状があらわれるのが更年期です*1 *2。ですが、この波はずっと続くわけではありません。
以前よりもホットフラッシュ(ほてりやのぼせ)が軽くなったり、発汗や不眠などの頻度が減ったりすると、体が安定しはじめているサインかもしれません。また、気分の落ち込みやイライラが和らいだり、「なんとなく毎日が楽になってきた」と感じる瞬間が増えるのも一つの目安です。
こうした変化は少しずつ進むため、自分では気づきにくいこともあります。体調の記録をつけたり、家族から客観的な意見をもらったりすると、変化に気づきやすくなるでしょう。また、婦人科でホルモン値を調べれば、今の体の状態をより正確に把握しやすくなります。
「更年期が終わったら楽になる」は本当?
「更年期が終われば楽になる」とよく言われますが、これは決して間違いではありません。ホルモンバランスが安定すると、つらい症状が少しずつ落ち着き、体調や気分も安定してきます。
閉経後すぐに楽になるとは限りませんが、ホルモンの変動が落ち着くことで、徐々に心と体の安定を取り戻していきます。その結果、汗やほてり、不安感などが軽減し、「いつの間にか楽になってきた」と実感する人も少なくありません。
実際には、閉経から2〜3年経った頃から症状が和らいだり、再び元気を取り戻したりするケースが多いようです。
なかには、更年期をきっかけに健康への意識が高まり、食生活や運動習慣を見直したことで以前より体調がよくなったという方も。また、この時期には子育てや仕事が一段落し、自分の時間をもてるようになることも、心身の余裕につながっているようです。
もちろん個人差はありますが、更年期には必ず終わりがあります。
「この不調は一時的なもの」と理解しておくことで、今のつらさにも少し前向きな気持ちで向き合えるかもしれません。今の自分にできる対策から始めて、穏やかに過ごせる時間を少しずつ増やしていきましょう。
執筆者
立岩 奈緒
看護師・医療コラムライター
看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
読者の皆さまが抱える悩みや不安に寄り添い、少しでもお役に立てる情報をお届けできれば幸いです。
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