更年期はむくみやすくなる?スッキリ対策を解説

公開日:2026年1月26日

「最近むくみやすくなった」と感じることはありませんか?

更年期は、ホルモンバランスや自律神経の乱れによって、体の水分代謝が不安定になりがち。その影響で、朝は顔が腫れぼったく、夕方は脚がパンパンになるなどの悩みがあらわれやすくなります。

本記事では、更年期に起こるむくみの主な原因と、日々の生活に取り入れやすいケア方法について紹介していきます。

更年期に「むくみ」が起きる原因

更年期は、ホルモンの変化によって体がむくみやすくなる時期です。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは、血流や水分代謝のバランスを保つはたらきがあるとされています*1。更年期になるとこのホルモンの分泌が変動しやすくなり、体内に余分な水分がたまりやすくなるのです。

加えて、自律神経の乱れによって血液やリンパの流れが滞ることも、むくみを悪化させる原因に。特にデスクワークや立ち仕事など、同じ姿勢が長時間続くと下半身の血流が低下し、脚のむくみが目立つようになります。

さらに、加齢による筋力低下や運動不足で、血液を心臓へ戻すポンプ機能が弱まることも影響しています。塩分の多い食事、水分不足、睡眠の質の低下など、生活習慣の乱れもむくみを助長します。

このように、更年期のむくみはホルモンや自律神経、生活習慣など複数の要因が重なって起こります。夕方になると靴や靴下の跡がくっきり残る、朝起きると顔や手が腫れぼったいなどの症状があれば、慢性的なむくみの可能性があります。まずは、生活習慣の見直しから始めてみましょう。

更年期のむくみ対策ケア
【食べ物・ストレッチ・ツボ】

更年期のむくみは、セルフケアによって軽減が期待できる場合もあります。ホルモンや自律神経の影響で血流が滞りやすくなっているため、食事や運動、ツボ押しなどを取り入れたセルフケアが効果的です。

食べ物

体内の水分バランスを整えるには、まずは食事の工夫が大切です。

カリウムを豊富に含むバナナやほうれん草は、余分な塩分や水分の排出を助けてくれます。利尿作用のあるきゅうりや冬瓜、抗酸化作用を持つビタミンEを多く含むアーモンドやかぼちゃを食事に取り入れるのもよいでしょう。

加工食品や外食は塩分過多になりやすいため控えめにし、こまめな水分補給で血流を促すことが、むくみの軽減につながります。

ストレッチ

軽く体を動かすストレッチは、血液やリンパの流れを促し、むくみの軽減につながります。長時間同じ姿勢でいると下半身の血流が滞りやすくなるため、こまめに体を動かすことが大切です。

たとえば、かかとの上げ下げや足首の回転運動を行うと、ふくらはぎの筋肉が刺激されて血流をサポートしてくれます。椅子に座ったまま膝を伸ばし、つま先を前後に動かす運動も、手軽に続けられるのでおすすめです。

ツボ

ツボ押しは血行やリンパの流れを促し、むくみの解消をサポートします。とくに脚や足首のツボは、下半身の水分代謝を整える効果が期待できます。

たとえば、足首の内側にある「三陰交(さんいんこう)」は、冷えやむくみによいとされる代表的なツボです。膝裏のくぼみにある「委中(いちゅう)」も、脚全体の血流を促すポイントとして知られています。

心地よさを感じる程度の強さで数秒間押し、ゆっくり離す動きを数回繰り返すと、リラックス効果も得られます。

むくみの改善を助ける漢方やサプリ

更年期に起こりやすいむくみは、体の内側からサポートする漢方薬やサプリメントを活用することで、症状がやわらぐこともあります。

漢方では、余分な水分を排出しやすくするとされる「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)*2」や、冷えや疲れをともなうむくみに用いられる「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)*3」などが用いられます。体質や症状に合わせて使うことが大切なため、服用を検討する際は、医師や漢方薬局に相談してみてください。

サプリメントでは、カリウム・マグネシウム・ビタミンEなど、血流や水分バランスに関わる栄養素を含むものでむくみの改善が期待できます。食事だけでは不足しがちな成分を補える手段として、日常生活に無理なく取り入れられるのが利点です。

ただし、こうした方法はあくまで補助的なもの。むくみが慢性的に続く場合や生活に支障をきたすほど強い場合には、早めに医療機関へ相談しましょう。

立岩 奈緒

執筆者

立岩 奈緒

看護師・医療コラムライター

看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
読者の皆さまが抱える悩みや不安に寄り添い、少しでもお役に立てる情報をお届けできれば幸いです。

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テレビ・雑誌などメディア出演多数!Inaba Clinic 院長 稲葉可奈子

産婦人科専門医/医学博士

京都大学医学部卒業後、東京大学大学院にて医学博士号を取得。
「産婦人科を受診するハードルを下げたい」という思いから、2024年渋谷にクリニックを開業。 双子を含む4人の子どもを育てながら、テレビやネットニュースなど各種メディアにもコメンテーターとして出演している。
著書に『シン・働き方 ~女性活躍の処方箋~』があり、 SNS総フォロワー数3万人の「医療インフルエンサー」としても情報発信を続けている。