<更年期の関節痛>どこが痛くなる?対処法はある?
公開日:2025年12月22日
「朝起きたときに指がこわばる」「階段の上り下りがつらい」そんな関節の違和感を更年期に差しかかる頃から感じ始めている方も多いのではないでしょうか。
実は関節の痛みも、更年期に見られる変化のひとつ。ホルモンバランスの乱れが関係している可能性があります。
本記事では、更年期の関節痛について、症状が出やすい部位やセルフケアの方法などをわかりやすくご紹介します。
更年期に関節が痛くなるのはなぜ?
更年期に関節の痛みを感じることはめずらしくありません。
これには、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの減少が関係していると考えられています。エストロゲンには骨や関節、筋肉のはたらきをサポートする役割があり、更年期にその分泌量が不安定になることで、炎症や違和感が出やすくなるのです*1。
たとえば、朝起きたときに指がこわばったり、階段の上り下りでひざに痛みを感じたりすることがあります。これまでと同じ動きをしているのに「関節に違和感や痛みがある」と感じるのは、ホルモンバランスの変化が影響しているかもしれません。
更年期症状の関節痛が出やすい場所
更年期の関節痛は、体のさまざまな部位にあらわれますが、なかでも「日常的によく使う関節」に出やすいといわれています*1。
- 朝起きたときの手指のこわばり
- ひざの曲げ伸ばしの違和感
- 肩や足首の動かしにくさ
- 立ち上がるときに股関節に痛みが出る
- 階段の上り下りでひざに負担を感じる
このような症状がよくみられます。
こうした痛みを我慢しながら動かし続けると、関節に負担がかかり、かえって症状が悪化してしまうこともあります。つらいときは無理をせず、適度に休息をとったり周囲の人に協力してもらうことも大切です。
更年期の関節痛対策
【ストレッチ・サプリ・漢方】
関節のこわばりや痛みが気になるときは、無理なく始められるケアから取り入れてみましょう。自宅でできるストレッチや、栄養を補うサプリメント、体質に合わせて選べる漢方薬など、症状や体調に応じた方法があります。
ストレッチ
更年期の関節痛対策には、無理のないストレッチを日常に取り入れるのが効果的です。関節まわりの筋肉をやわらかく保つことで可動域が広がり、こわばりや動かしにくさの改善につながります。
たとえば、朝起きたときに手指をゆっくり開閉する動きや、肩や首をやさしく回すストレッチは、血流を促し、痛みの軽減にも役立ちます。関節を冷やさないよう意識しながら、痛みのない範囲で続けるのがポイントです。
体調がすぐれない日は無理せず休むなど、その日の状態に合わせて調整しましょう。がんばりすぎず、自分のペースで取り組むことが大切です。
サプリ
更年期の関節痛には、栄養補助としてサプリメントを取り入れる方法もあります。関節の構成成分を補ったり、炎症をやわらげたりする成分を摂取することで、症状の緩和が期待できます。
更年期に減少するエストロゲンに似た働きをする「エクオール」のサプリメントによって、関節痛の改善が期待できると言われています。また、抗炎症作用がある「オメガ3脂肪酸(魚油)」や、骨の健康維持に役立つ「ビタミンD」なども注目されている成分です。
ただし、すべての人に効果があるわけではなく、体質や体調によって合う・合わないがあります。不調が続く場合はセルフケアだけに頼らず、医療機関への相談も検討してみましょう。
漢方
更年期の関節痛には、漢方薬を取り入れるのも一つの方法です。
東洋医学では、冷えや血行不良、体内の巡りの滞りが痛みの原因とされており、体質や症状に合せて処方される漢方は、こうした不調にやさしく働きかけます。
たとえば、関節のこわばりや痛みが気になる方には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)*2や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)*3などが用いられることがあります。ただし、すべての人に合うわけではないため、自己判断での服用は避けましょう。
まずは医師や薬剤師に相談し、自分の体質や症状に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
更年期の関節痛と向き合うには、自分の体調や症状に合った対策を見つけることが大切です。無理のない範囲でできることから取り入れ、少しずつ心と体を整えていきましょう。
執筆者
立岩 奈緒
看護師・医療コラムライター
看護師として、9年間病院で勤務。
血液内科・神経内科・整形外科・婦人科外科・泌尿器科を経験。
現在は3児の母として家事・育児に奮闘しながら、Webライターとして医療・健康に関するコラムの執筆をしています。
読者の皆さまが抱える悩みや不安に寄り添い、少しでもお役に立てる情報をお届けできれば幸いです。
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産婦人科専門医/医学博士
京都大学医学部卒業後、東京大学大学院にて医学博士号を取得。
「産婦人科を受診するハードルを下げたい」という思いから、2024年渋谷にクリニックを開業。 双子を含む4人の子どもを育てながら、テレビやネットニュースなど各種メディアにもコメンテーターとして出演している。
著書に『シン・働き方 ~女性活躍の処方箋~』があり、 SNS総フォロワー数3万人の「医療インフルエンサー」としても情報発信を続けている。
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