知って得する!
エアコンの電気代を下げる簡単テクニック
誰もが気になるエアコンの電気代。それでも夏や冬は、エアコンのリモコンに手が伸びがちです。資源エネルギー庁が平成26年に公開した「家電の節電対策メニュー」によると、夏の日中(14時頃)のエアコン使用による電力消費量は、家庭の電気代の58%。夏場のピーク時は、実に電気代の約6割をエアコンが占めています。
一方、冬も同様にエアコンの電力消費の割合は高く、冬のピーク時である夕方では、家電全体の約30%に上ります。ちなみに、家庭全体の消費電力は夏より冬の方が多いため、エアコン単体の電気代は冬の方が高くつく傾向にあるようです。
いずれにせよ、夏も冬も、家庭の消費電力量を上げている“真犯人”はエアコンといえます。そこで、今回はエアコンの電気代を抑える方法をご紹介します。
節約のつもりでやっていたことが
逆効果だった!?
【その1】室内の空気を循環させる
冷房にせよ、暖房にせよ、エアコンが送り出した空気を扇風機などで循環させるだけで、室内の空気の温度差がなくなり、エアコンの消費電力が節約できます。なお、冷たい空気は重く暖かい空気は軽いため、冷房使用時の扇風機は床に対して水平方向に、暖房使用時は上へ向けると、一層の効果が期待できます。
【その2】こまめにフィルターを掃除する
エアコンのフィルターがゴミやホコリなどで目詰まりすると、吸い込む空気量が少なくなり、効率も低下します。フィルターは2週間に1回程度、掃除をすると効果があります。
【その3】設定温度を変えずに風量を増やす
たとえば、冷房の場合、温度を1℃下げるごとに電力消費量は約13%も増しますが、風量を強くしてもそこまで電力は消費しません。ですので、エアコンをより節約して使いたい場合は、温度設定を変える前に風量を増やすことを心がけましょう。
【その4】なるべくON/OFFは控える
エアコンは運転開始時に多くの電気を使います。そのため、電気代を節約しようとこまめに電源を切ったり、つけたりするのは逆効果。近所のコンビニやスーパーなどに買い物に出かるときや、駅まで家族を迎えに行くなど「ちょっとした外出」のときは、エアコンを消す必要はありません。もちろんつけっ放しにしても電力は消費され続けるので、何時間も外出するときは電源を落とすようにしましょう。
【その5】夏場は気温が上昇する前に冷房を入れる
夏は節約のためにと無理をして、気温が上がるまでエアコンを付けない方もいるかもしれません。しかし、これは節電・節約の観点からみると逆効果! 外気と室内温度の差が大きければ、エアコンに負担がかかるため消費電力量も増え、温度差が小さければ小さいほどエアコンに負荷はかからず、消費電力も節約できます。夏は涼しい午前中の時間帯から早めにエアコンをつけて、電気の無駄をなくしましょう。
【その6】室外機の負担を減らす
実は、エアコンの室外機と室内機の電力消費量を比べると、室外機の方がより電気を使っています。そのため、室外機の負担を減らすだけで、電力消費を大きく抑えることができます。夏場は室外機が熱を持たないようにすることが肝心。たとえば、すだれや日よけを設置し、打ち水をすると冷房効率がUPします。また、室外機の前には物を置かないようにすることも基本です。室外機の吹き出し口をふさいでしまうと、室外機から吐き出した空気が、室外機の後ろに回りこんでしまうため、エアコンの効率が落ちてしまいます。
【その7】エアコンの買い替え
もっとも簡単かつ確実な解決方法はエアコンの買い換え。最新のエアコンは、省エネ効果も向上しています。古いエアコンを買い換えるだけで、電気代はかなり節約できますよ。
ON/OFFを控える、朝からスイッチを入れておくなどの点は、「今まで節約になると思って、逆のことをやっていた……」と感じた方もいるのではないでしょうか。以上の7つのポイントは、“やせ我慢”することなく誰でも簡単にできることばかり。みなさんも実践してみてはいかがでしょうか。
最終更新:2016/3/18
<出典>
- 電力比較サイト エネチェンジ「エアコン暖房は弱運転より自動運転のほうが電気代はかからない!」
https://enechange.jp/articles/winter-air-conditioner - ITmedia エンタープライズ「エアコンの設定温度を上げると本当に節電できるのか」
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/1108/11/news012.html