eSIMとは?
仕組み、メリット・デメリット、利用方法や選び方を解説

更新日:2026年6月30日

eSIMとは?仕組み、メリット・デメリット、利用方法や選び方を解説

eSIMとは、スマホ本体に内蔵されたSIMのことです。従来の物理SIMを使わず、オンラインで契約・開通できるメリットがあります。

初めてeSIMの契約を考えている方は、「従来のSIMカードと何が違うの?」と思っているのではないでしょうか。

本記事では、eSIMの概要やメリット・デメリット、利用方法などについて解説します。

eSIMを利用したいけど、よくわからなくて不安だという方はぜひとも最後までチェックしてみてください。

eSIMとは?
SIMカードとの違いを徹底解説

eSIMとは「Embedded SIM」の略で、スマートフォンなどの端末に内蔵された埋め込み型SIMのことです。

従来の物理SIMのようにカードの抜き差しは不要で、インターネット経由で契約情報を書き換え、通信プランの契約や変更が可能です。

従来のSIMカードは、キャリアごとに異なるカードを用意し、端末に挿入する必要がありました。一方、eSIMは端末内に組み込まれているため、オンラインで簡単にキャリアの変更や通信プランの切り替えが可能です。

たとえば、「通話料が安いeSIM」と「データ通信料が安いeSIM」を用途に応じて使い分けることもできます。ほかにも、海外旅行先で現地のeSIMをすぐに契約できる点もメリットです。

キャリアの乗り換え時も、わざわざ携帯ショップに出向いたり、SIMカードの到着を待ったりする必要もありません。通信回線をオンラインで切り替えられる点がeSIMの大きな特徴です。

eSIMの導入は国内外で拡大しています。総務省の資料によると、令和3年時点では欧米を中心に55カ国以上で導入が進み、eSIM対応のスマホの普及も進んでいます。

総務省は利用者によるキャリア乗り換えや、海外旅行者が利用しやすいなどの理由から、eSIMを推進しています。

スマホだけでなく、IoT機器などさまざまな分野での活用が広がっており、今後さらに普及していくでしょう。
出典:総務省|検討の方向性(案)について

従来のSIMカードとの決定的な違いは?

eSIMと従来のSIMカードとの違いは以下のとおりです。

  eSIM 従来のSIMカード
サイズ スマホに内蔵
  • 標準SIM:25×15mm
  • microSIM:15×12mm
  • nanoSIM:12.3×8.8mm
利便性
  • オンラインで通信回線を切り替えられる
  • 差し替えが不要
  • 海外旅行での通信手段が簡単に手に入る
  • ほとんどの機種に対応
  • 取り外しができる
セキュリティ
  • 盗難リスクがない
  • 多重認証によって安全性が高い
  • 端末の紛失時は、リモートでプロファイルを無効化できるため、不正利用を防止できる
  • 不正アクセスのリスクがある
  • 不正アクセスされにくい
  • 紛失するリスクがある

上表をみると、eSIMの利便性の高さがわかります。

たとえば、仕事用とプライベート用で回線を分けたい場合、物理SIMなら端末を2台用意しなければなりません。eSIMであれば、スマホ1台で簡単に切り替えられるのも特徴です。

SIMカードの基礎について詳しく知りたい方は、関連記事「SIMカードとは?SIMカードの基本機能や選び方・入れ替え方法を解説」もあわせてご参照ください。

eSIMのメリット

eSIMを利用する具体的なメリットは以下のとおりです。

  • 契約・開通手続きがオンラインで完了しすぐに利用できる
  • SIMカード差し替えなどによる物理的な破損リスクがない
  • 用途別にすることで自分の用途に合ったプランを組み合わせられる
  • 海外旅行や海外出張時にも使いやすい

それぞれ解説します。

契約・開通手続きが
オンラインで完了しすぐに利用できる

eSIMの大きなメリットは、契約から開通までの手続きがすべてオンラインで完結し、すぐに利用できる点です。

従来の物理SIMは、店舗へ出向く必要があったり、SIMの発送を待ったりする必要がありました。しかし、eSIMならオンラインで手続きが完了し、余計な時間や手間をかけずに利用開始できます。

なお、利用開始にあたっては、スマートフォンへのeSIMの設定(プロファイルのダウンロード・インストール)などが必要です。申し込み後、設定を済ませればすぐに利用できるため、急いで回線を確保したい場合にも便利です。

eSIMの開通について詳しく知りたい方は、関連記事「eSIMなら自宅で簡単に開通できる?メリット・デメリットや利用方法を解説」もあわせてご参照ください。

SIMカード差し替えなどによる
物理的な破損リスクがない

eSIMはスマホ本体に内蔵されているため、SIMを差し替える必要がありません。

物理SIMカードは、非常に小さく、紛失や物理的な破損リスクがあり、乱暴に抜き差しすると、誤ってSIMスロットや端末内部を傷つける可能性もあります。

しかしeSIMは端末内に組み込まれているため、紛失や破損の心配がないというのは大きなメリットです。

特にスマホを頻繁に買い替える方や、仕事で複数の回線を管理する方にはおすすめの選択肢です。

用途別にすることで
自分の用途に合ったプランを組み合わせられる

eSIMは、対応機種であれば複数の回線を利用できるため、用途に応じてプランを組み合わせられるメリットがあります。

たとえば、仕事用とプライベート用で番号や通信プランを分けたり、通信容量が多いプランをメイン回線に、通話料金が安いプランを副回線として使い分けたりすることも可能です。

端末によっては、eSIMと物理SIMの「デュアルSIM」に対応しており、2回線を同時に利用できるものもあります。

一方で、複数のeSIMプロファイルを登録していても、同時に使えるのは1回線のみで、その都度切り替えが必要というケースもあるため、事前に使用するスマートフォンの対応状況を確認する必要があります。

複数回線を持てるため障害時にも安心

従来の物理SIMカードの場合、回線に障害が発生すると、インターネットや電話が利用できなくなります。
しかし、デュアルSIMに対応したスマートフォンであれば、異なるキャリアの回線を同時に契約できるため、一方の回線にトラブルが発生しても、もう一方の回線で利用することができます。
仕事で常に通信環境を確保する必要があるという方は、複数回線をもてるデュアルSIM端末(eSIM + 物理SIMなど)がおすすめです。

海外旅行や海外出張時にも使いやすい

eSIMは海外旅行や海外出張時にも活躍します。

海外旅行時の通信手段は、プリペイド式のSIMカードを購入し、スマホに差し替えて利用するのが一般的です。

eSIMならオンラインで現地の通信プランを契約し、設定するだけですぐに利用開始できます。

また、海外旅行や海外出張時に不安になるのがスマホの盗難・紛失です。物理的なSIMカードの場合は、誰でも取り出せてしまいます。

eSIMは、スマホを紛失・盗難してもSIMカードを抜き取られる心配もありません。

eSIMのデメリット

eSIMには以下のようなデメリットもあります。

  • 機種変更に手間がかかる
  • 対応端末が限られている
  • キャリアによっては利用できない
  • 開通手続きにもう1台の端末が必要になる場合がある

機種変更に手間がかかる

従来の物理SIMは、端末から取り外して新しい機種に差し替えるだけで簡単に移行できます。しかし、eSIMの場合はSIMの再発行が必要になり、新端末での設定や開通作業も行わなければなりません。
そのため、物理SIMと比べて手続きが複雑になり、オンライン操作に不慣れな方にとっては不便に感じるかもしれません。また、機種変更や端末故障時には新しい端末でeSIMプロファイルを再ダウンロードする必要があり、再発行手数料がかかるケースもあります。

対応端末が限られている

eSIMはすべての端末に対応しているわけではありません。使用予定の端末がeSIM対応かどうか、事前に確認が必要です。
特に、低価格のスマホや古いモデルでは対応していないことが多く、場合によっては物理SIMを選ぶ必要があります。

キャリアによっては利用できない

選ぶキャリアによってはeSIMが利用できない点もデメリットです。eSIMを利用する場合は、キャリアが扱っているかどうかを確認しなければなりません。
対応しているキャリア例は以下のとおりです。

  • NTTドコモ
  • au(KDDI)
  • ソフトバンク
  • 楽天モバイル
  • IIJmio
  • mineo
  • ワイモバイル
  • UQモバイル
  • LinksMate
  • 日本通信SIM
  • J:COM MOBILE

利用したいキャリアが対応していない場合は、別の通信事業者に乗り換える必要があります。

開通手続きに別端末が必要になる場合がある

eSIMの開通方法のひとつにQRコードの読み取りがあります。この方法では、QRコードを表示するための別端末(パソコン・タブレット・別のスマホなど)が必要になることがあります。新しいスマホ1台のみで作業しようとすると手続きが滞る場合があるため、事前にどの方式で開通するかを確認しておきましょう。

即日開通可能!
オンラインで完結する契約手続き

eSIMは、カードを受け取る必要がなく、すべての手続きをオンラインで完結できます。また、申し込みから開通までの流れは非常にシンプルで、最短数分で利用できる点がメリットです。

オンライン手続きの流れは以下のとおりです。

①申し込みの事前準備をする

申し込みの準備には、以下のものを用意しておきます。

  • eSIM対応のスマホ(SIMフリー状態)
  • クレジットカード
  • メールアドレス
  • インターネット環境
  • 本人確認書類

②オンライン申し込み

必要事項を入力し、本人確認やオプションの選択を行います。

③eSIMの発行・設定

申し込み後、キャリアからプロファイル(QRコード)が発行されます。

④スマホで設定

スマホの設定画面からQRコードを読み取り、eSIMを追加します。

⑤開通手続き完了

通信が有効化され、発信テストで問題がなければ利用を開始できます。

eSIMの設定方法:
3ステップで簡単導入

eSIMの設定方法の一例を3ステップで紹介します。以下のとおりです。

①eSIMを契約し、プロファイルをダウンロード

Wi-Fiに接続し、QRコードまたはアクティベーション情報を取得します。

②スマホにeSIMを登録

設定画面から「モバイル通信」または「ネットワーク設定」を開き、「eSIMを追加」へ進み、QRコードをスキャンして登録します。

③開通手続きを完了し、利用開始

登録が完了すると、数分以内に回線が有効化され、すぐに通信が可能となります。
設定後は、通話やデータ通信が正常に動作するか確認しましょう。

iPhoneでの設定手順

iPhoneで設定する方法はいくつかありますが、ここでは、QRコードを使う方法を紹介します。

①契約するキャリアからQRコードを取得

②iPhoneの設定を開く

「設定」アプリを起動し、「モバイル通信」をタップします。

③eSIMの追加を選択

初めて通信設定を行う場合:「モバイル通信を設定」をタップ
追加で設定する場合:「eSIMを追加」をタップ

④QRコードをスキャンまたは手動入力

「QRコードを使用」をタップし、カメラでQRコードを読み取ります。手動入力を希望する場合は「詳細情報を手動で入力」をタップし、必要な情報を入力します。

⑤モバイル通信プランを追加

「モバイル通信プランが検出されました」と表示されたら「続ける」をタップし、「モバイル通信プランを追加」を選択。設定が完了すると、eSIMがiPhoneに追加され、通信が可能になります。

Androidでの設定手順

Android端末では、eSIM対応機種であればQRコードを使って簡単に設定できます。
以下は一般的な手順ですが、機種やOSバージョンによって若干異なる場合があります。

①契約するキャリアからQRコードを取得

契約手続き後に、通信事業者からeSIM用のQRコードが発行されます。

②スマートフォンの設定を開く

「設定」アプリを開き、「ネットワークとインターネット」または「モバイルネットワーク」を選択します。

③「モバイルネットワークを追加」または「SIMを追加」を選択

「SIM」または「eSIM」オプションが表示されたら、それをタップして追加画面に進みます。

④QRコードをスキャン

「QRコードを使用してSIMをダウンロード」または「キャリアから提供されたQRコードをスキャン」という表示に従い、カメラでQRコードを読み取ります。

⑤モバイル通信プランを追加

「プランを追加」や「アクティベート」の案内に従って進むと、eSIMが追加され、設定完了となります。通信が有効になれば利用開始できます。

eSIMがおすすめな人

eSIMはオンラインで気軽に契約・切替できる便利なサービスですが、利用スタイルによって特に向いている方がいます。ここでは代表的な3つのユーザー像を紹介します。

お得なプランをすぐ試したい人

携帯各社の料金プランやキャンペーンを定期的にチェックして、お得なプランがあったらすぐに乗り換えて使いはじめたい人にeSIMはおすすめです。郵送やSIMカードの差し替えを待たずにオンラインで開通できるため、思い立ったタイミングですぐに新しい回線を試せます。

複数キャリアの良いとこ取りをしたい人

大手キャリアの通信環境は維持しつつも、データ通信料金はできるだけ抑えたいという方には、eSIMを活用したデュアルSIM運用がおすすめです。1台のスマホで大手キャリアのプランと格安SIMを組み合わせることで、品質と価格の両方を賢く使い分けられます。

タブレットやノートPCも気軽にネットにつなげたい人

外出先で使うタブレットやノートPCのモバイル回線を、簡単・低コストで整えたい方にもeSIMはおすすめです。タブレットやノートPCを安く手軽に通信対応したい人にとって、eSIMはデータ通信専用の安価なプランをそのまま端末に組み込めるため、機器の用途を広げやすくなります。

よくある疑問と解決方法

ここでは、eSIMに関してよくある疑問と、その解決方法についてみていきましょう。

Q:eSIMと物理SIMカードはどちらを選ぶべき?

A:どちらを選ぶべきかは、利用目的によります。
すぐに乗り換えたい方やさまざまな通信会社を利用したい方はeSIMがおすすめです。一方で、オンライン手続きが難しく感じる方は物理SIMカードを選ぶとよいでしょう。

Q:eSIMのおすすめの利用シーンは?

A:デュアルSIM対応のスマホなら、異なる通信会社のeSIMを同時に利用できます。たとえば、データ通信が安いプランと通話が安いプランを組み合わせれば、それぞれの強みを活かした使い方が可能です。

Q:eSIMとSIMカードは同時に利用できる?

A:はい、デュアルSIM対応の端末であれば、eSIMと物理SIMを同時に利用できる場合があります。
多くのスマートフォンでは、eSIMと物理SIMの組み合わせ、またはeSIM同士での同時利用に対応していますが、対応する組み合わせは端末の仕様によって異なります。
使用予定のスマートフォンがどのSIM構成に対応しているか、事前に確認することをおすすめします。

eSIM対応機種・
キャリア一覧

ここでは、日本国内で販売されているeSIM対応機種とキャリア一覧を紹介します。

【eSIM対応機種一覧】

機種 eSIM対応シリーズ
iPhone iPhone XR・XS以降
Pixel Google Pixel 4以降
Galaxy Galaxy S23シリーズ/Z Fold4・Z Flip4・A23以降
Xperia Xperia1V、5V、10V以降
AQUOS AQUOS sense6・wish以降
OPPO Reno OPPO Reno9 A・A55s 5G以降
Xiaomi Xiaomi 12T Pro以降

【eSIM対応キャリア一覧】

大手キャリア NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル
サブブランド ahamo、povo、LINEMO、UQ mobile、Y!mobile
格安SIM(MVNO) J:COM MOBILE、IIJmio、mineo、日本通信SIMなど

まとめ

eSIMは、物理SIMカードを使わずにオンラインで契約・開通できるSIMです。

eSIMには以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
  • 契約・開通手続きがオンラインで完了しすぐに利用できる
  • SIMカード差し替えなどによる物理的な破損リスクがない
  • 用途別にすることで自分の用途に合ったプランを組み合わせられる
  • デュアルSIM対応端末であれば、複数回線を同時に持つことができるため、通信障害時にも安心
  • 海外旅行や海外出張時にも使いやすい
  • 機種変更に手間がかかる
  • 対応端末が限られている
  • キャリアによっては利用できない場合がある

今後、eSIMの普及が進むことで、さらに対応端末が増えていきます。自分に合ったSIMタイプを選び、快適な通信環境を整えましょう。

  • 「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの登録商標です。

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